
腕時計にはケースと呼ばれるパーツがあります。ケースとはダイヤルやムーブメントなどの時計内部を守る外枠のこと。そのデザインや用いられる素材も様々で、時計の個性を決める重要なパーツといえます。ここではケースのデザインに着目して、その種類を紹介します。
ラウンド
もっとも一般的な、丸い型をしたケースです。アナログ時計の指針は、文字盤の中心を軸に円を描くように動きます。そのため、ケースもこの丸い型がベーシックなデザインといえます。シーンやスタイルを選ばないオールランドなデザインなので、1本は手に入れておきたい型です。指針の動きに沿ったシンプルな形状のため、視認性が高いというのも特徴のひとつです。どの時計ブランドにも必ずあるケースの型といえるでしょう。
スクエア
いわゆる四角い型のケースで、縦横の長さに差のない正方形のタイプが一般的です。近年増えているデジタル時計の多くがこの型を採用しています。デザインにもよりますが、ラウンドに比べて少し大人びた雰囲気を感じるモデルが多いでしょう。スクエア型ケースのアナログ時計においてはハイブランドでもよく見かけます。同じスクエアの腕時計でもデザインやカラーによって印象が大きく変わり、かわいらしいものからシックなものまで様々なモデルが存在します。
クッション
スクエア型の外周に丸みをつくり、柔らかなフォルムをしたケースの型がクッションです。スクエアに比べて柔らかい印象が生まれ、味わい深いクラシカルな風情を感じさせます。比較的にスポーティなデザインをしたモデルでも、このケースシルエットが採用されることで何処か落ち着いたムードを漂わせます。知性や優美さといった、上品さを感じさせるような形状がその所以でしょう。時間の経過をゆっくり楽しむ、どことなくそんな気持ちにさせてくれるケースの型です。
トノー
トノーとはフランス語で樽を意味します。その名のとおり縦長で膨らみがあるようなシルエットをした型が、トノーです。歴史も古く、ラウンドやスクエアと並んでポピュラーなケースの型といえます。個性的なシルエットでありながらも、この型を採用した有名なモデルがいくつも存在します。貴族や上流階級といったクラス感が漂う型で、ゆったりとした印象があります。個性のあるクラシカルなムードの時計を探しているなら、トノー型の腕時計を探してみるのもよいでしょう。
レクタンギュラー
正方形をした型がスクエアであるのに対し、長方形をした型のケースをレクタンギュラーといいます。アンティークの時計によくある型で、懐かしさと同時にどこか優雅な雰囲気を感じさせます。腕時計の形状として長方形にする必然性はなく、デザインとその個性を重視したシルエットといえるでしょう。この型を採用している時計にはドレッシーな印象のあるモデルが多く、ちょっとしたパーティなどで使うためにも手に入れておきたい型のひとつでしょう。
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